Saturday, April 14, 2012

外国人配偶者「問題」

外国人の配偶者をもつと、お役所関係の書類上で思わぬ問題に遭遇する、ということがよーくわかった。まず、夫と私は同一の生計を営んでいるにもかかわらず、夫が日本人ではないということだけで、住民票では日本人であるという理由だけで私が世帯主となり、夫の名前は通常、記載されない(夫の名前を住民票に記載するためにはもう一段階の申請が必要になる)。なので、夫と私が「同一の生計を営んでいる」という記載を公式に探すためには、「外国人登録記載事項証明書の省略のないもの」をもらう必要がある、ということにまわりまわってやっと行き着いた。


そもそも「戸籍」は日本人にだけあてられるものなので、外国人配偶者がいる場合は戸籍や住民票だけ見ると、子どもの名前が出ているだけで、シングルマザーのようになっている。日本人同士なら簡単に「家族」として出てくるものが、外国人配偶者がいる場合には「家族」であることが証明できる書類がすんなりとは出てこない。わざわざ外国人と結婚したんだから当然、というような馬鹿げた論はやめていただきたい。


こうした「問題」に直面すると、私や夫としては心情的に「不快感」を感じざるを得ない。日本政府は、どうやら私たちが結婚している、という状態を素直に認めたくない、あるいは好意的には思っていないのね、と思わざるを得ない。私にはどうもひっかかる。


同じようなことが現代のカナダで起これば、こういう措置は「差別的」だという声がすぐに上がるに違いない。ジャーナリストが書くか、人権擁護団体が声をあげるか、個人が声をあげるか、エスニック・コミュニティのリーダーが声をあげるか、何らかの方法で、社会的問題として取り上げられるに違いない。


私は長らく日本のメインストリームとして生活してきた経験から、こうして日本に住んでいる外国人やその他の非メインストリームの人たちが、どれほど制度的不自由を課せられてきているか、に思い至ることはなかった。今回、外国人配偶者と日本に住むことになって、さまざまな手続きを経るうちに、メインストリームの人が見えない「制度上の差別」があるのだと気付いた。恐らく、日本も時代の流れとして、いずれはこうした制度を変えていくだろうと思う。しかし、今、気付いた人が声をあげることで、その変革が早まる可能性があるだろうから、私は市政に対してこの点でコメントを出していこうと思っている。

2 comments:

  1. こんにちは。日本に住んでいる17歳の女子です!
    カナダの移民政策をもっと知りたく、書き込みました。
    カナダの移民制度には、ポイント制以外に何か他国とは違った政策をやっていたり特徴はありますか?
    また、日本に取り入れた方がいいカナダの移民制度はありますか?
    たくさん質問してすみません((+_+))

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  2. お返事が遅くなってごめんなさい! カナダの移民政策に興味があるのですね、頼もしいです! ご質問にお答えしたいのですが、私は専門家ではありませんので、知っている範囲でお答えします。

    ポイント制はカナダが高学歴、ハイスキルの移民を取り込もうとはじめた独特のシステムです。今はイギリスなどでもポイント制を使っていると聞きますし、北欧の国々もカナダにならってこの制度の導入を考えているようです。

    よく言われるのは、カナダでは他の国と比べて、移民の適応率が高いとされますが、それはポイント制をとっているからです。とりわけ、言語能力と適応力には高い相関関係があり、高学歴、ハイスキルの移民はよりホスト文化に適応しやすいと言われています。

    それと、どういうシステムで移民を受け入れるか、という問題とは別に、やってきた移民をどう適応させるか、という問題も大きな問題です。この点でもカナダは国を挙げて取り組んでいます。ポイント制がむしろ一般化している今、そのあたりがカナダを他の移民国家とへだてているように思います(マルチカルチャリズム政策です)。

    移民の適応という意味では、言語能力は大きな問題です。カナダでは、最近、言語能力を移民選抜の基準として高く評価する傾向があります。

    「日本に取り入れた方がいいカナダの移民制度」に関してですが、これに関してはどう応えていいのか分からないです・・・。というのも、移民制度は「移民選抜の方法」と「移民を受け入れた後の適応政策」という2本柱で考えられるべきだからです。そこには、「どんな国にしたいのか」という国家戦略が必要ですので、そこから考えられるべきなのです。個人的には、移民を受け入れる土壌を育てること(異なるものとの共存)が日本が移民政策を考えるうえで何より先決であると思っています。

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