Tuesday, March 15, 2011

「事態はすでにスリーマイル島原発事故をはるかに超えている」Frank von Hippel (プリンストン大学教授・物理学者)

背筋が凍るほど恐ろしい記事・・・。The Globe and Mail (March15, 2011) 記事一部翻訳して引用

当初の政府の発表では、損傷は部分的で、核燃料の冷却を目的とした海水注入の緊急対処を続行するということだった。しかし、電力会社によると、実際には状況はコントロールが不可能な状況で、施設で作業に当たっている作業員や技術者の全員が、過剰な放射能漏れを避けるために敷地内から退去する必要がでてきたと発表した。

作業員全員が原発の現場から退去すれば、3つの原子炉の核燃料はすべて炉心溶融に至る可能性が高く、その結果、放射能物質を大量に放出することになるが、そうなると25年前に起こったチェルノブイリ以降、最大規模の事故になる可能性が高い。

(略)

仮に炉心溶融が避けられたとしても、日本政府が取れるオプションは限られているが、そのどちらもは到底よいオプションとは言えない。ひとつは、原子炉への水の注入を継続し、排出される蒸気を外に逃すことであり、この蒸気が東京をはじめとする関東方面から日本の西部、あるいは日本の北部から朝鮮半島ではなく、太平洋上へと吹く風にあおられることを願うことである。

もうひとつは、過剰な熱が冷却をはじめ、数日間のうちに炉心の温度が下がった時点で、格納庫内の放射能活動を封鎖するという方向へ動く可能性である。この場合、発電所の再使用は今後ありえない。両者ともに非常なリスクを抱えている。

日本政府の発表では、過去の原発事故との比較はなされていないが、放射能汚染ガスおよび放射能物質の放出量は測定不可能であるという事実-これらはすべて炉心が少なくとも核燃料が部分的に溶けることによる損傷を裏付けている-が、原子炉冷却の努力に非常な緊張を付加している。

「事態はすでにスリーマイル島原発事故をはるかに超えている」とプリンストン大学教授で物理学者のフランク・フォン・ヒッペル教授は言う。「現時点で最も懸念される危険は、炉心が完全に溶融し、蒸気による大爆発が起きる可能性だ」。

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