Globe紙には、週に一回、読者がデイビッド・エディというライターに相談をするという「ダメージ・コントロール」という実に笑えるコラムがあって、私はかなり好きなのだが、昨日の相談は実にこの「白いソックス」問題であった。
相談の内容は、「私の会社に最近新しく入ってきた社員がいて、彼は仕事もでき、人柄も問題ないのだけれど、ひとつだけ、白色のソックスをはく、という問題があって、それは社内では噂になっている。彼は最近カナダに移民をしてきた人で、できれば彼の気持ちを傷つけないように、この問題を指摘したいのだが、どういうふうにアプローチすべきだろうか」というもの。
白いソックスに対する理解。そこには文化的差異が読み取れる、と私は常々思ってきた。 デイビッド・エディが言うように、ソックスの色は「パンツの色と靴の色の中間色」というのが基本。黒い靴をはくのなら、白いソックスはまずありえない。白いソックスは基本的にテニスをするときだけ。だいたい、デパートなんかでも男性用の白いソックスは簡単には見当たらない。 白いソックスをはいて出社しているその人が「移民」というのが興味深い。
たまに日本に帰ってびっくりすることのひとつは、この白いソックス。電車などでたまに黒い靴(あるいは茶色の靴)に白いソックスをはいているビジネスマンを見ると、ムムム、と思ってしまう。(もうひとつびっくりすることは、ビジネスマンがマンガを読んでいること! )
でも、よく考えると、日本では小学生や中学生の制服からして、黒いパンツに白いソックス、なんだわね。だから、違和感はないのだろう。
ところで、先の北京オリンピックの際、中国政府は世界各国からたくさんの人が集まってくることから、北京市民にさまざまなルールを課したのだが、そのうちのいくつかはかなり笑えた。 ひとつは、路上でツバをはかないこと。もっとおかしいのは、「白いソックスをはかないこと」。きっと国際関係のコンサルタントなんかが、この白いソックス問題に気づいてこういうルールを課したのであろう、と思うとなんだかとってもおかしいのだ。
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