3月末、日本に一時帰国した際、近所の人たちが毎日のように持ってきてくれる筍を、今までの人生で食べた以上に食べた。筍をテーブルに出しながら、畑づくりをしている母が「今はちょうど青いものがない時期でね…」と言っていた。そのとき、トロントってところは1年を通して青い野菜が手に入るのだということに改めて気付いた。
NAFTAのおかげでメキシコやアメリカからやってくる野菜が年中、スーパーの棚を鮮やかに彩っているトロントだが、実は冷帯に位置するカナダでは野菜が作られる期間が極端に短い。なので、冬になると緑色野菜アイテムがぐっと減るが、そんなとき私がよく料理するのがカラードグリーンいう名の、見るからに体によさそうな青もの。
私がカラードグリーンを知らなかった10年前の話…。スーパーでミドリミドリした、大きな葉っぱを手にしたおばちゃんがいた。私はそのころよくやっていたように、すかさず駆け寄り、
「あなたはこれをいったいどうやって食べるのか?」
と訊ねた。彼女は驚きもせず、
「いためたベーコンと玉ねぎといっしょにクタクタになるまで煮込むのよ…」
とあれこれと説明を初めてくれた。そして、最後には訝しそうに、
「コラードグリーンを食べたことがないのか」
と訊ねられ、この大ぶりの葉っぱがコラードグリーンだと教えられた。
「あなたはこれをいったいどうやって食べるのか?」
と訊ねた。彼女は驚きもせず、
「いためたベーコンと玉ねぎといっしょにクタクタになるまで煮込むのよ…」
とあれこれと説明を初めてくれた。そして、最後には訝しそうに、
「コラードグリーンを食べたことがないのか」
と訊ねられ、この大ぶりの葉っぱがコラードグリーンだと教えられた。
早速買って帰ってネット・リサーチしてみると、キャベツやブロッコリの仲間だということがわかった。アメリカ南部やブラジル、ヨーロッパではポルトガルでよく食されるらしい。食べ方は、煮る、蒸す、あるいはレンジにかけるなど、とにかくハードなので調理は必須。
あのときのおばちゃんは「私はカリビアンだからこうやって食べるの」と言っていたが、アメリカ南部などではこうして脂分の多いハムやベーコンなどと一緒に煮たものを食す。旨みが染み出た煮汁もコーンブレッドで浸して食べる「Pot likker」(お皿までなめたくなる料理)として、非常にポピュラーな一品である。
私もあれから何度となく、スーパーでチンゲン菜を買っていたとき、パラペーニョを買っていたとき、コーンミールを買っていたときでさえ、知らない人から「それって、どうやって食べるの?」と訊ねられた。こうした光景は、世界中からいろんなフードが入ってきて、世界の隅々から人々がやってくるフレンドリーでカジュアルなトロントだからこそ。日本ではちょっと見られない光景だろうね。
私もあれから何度となく、スーパーでチンゲン菜を買っていたとき、パラペーニョを買っていたとき、コーンミールを買っていたときでさえ、知らない人から「それって、どうやって食べるの?」と訊ねられた。こうした光景は、世界中からいろんなフードが入ってきて、世界の隅々から人々がやってくるフレンドリーでカジュアルなトロントだからこそ。日本ではちょっと見られない光景だろうね。
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