ハロウィーンが終わると、北米ではHoliday Seasonへの準備が始まる。デパートやショップの飾りつけもクリスマス一色となり、かの歌にあるようにThe most wonderful time of a yearをみんな心待ちにしている。
さて、12月という時期は、カナダでは最も寄付が増える時期にあたる(余談になるが、12月は自殺率が増える月でもある)。さまざまな社会福祉団体(Red CrossとかUnicefとかUnited WayとかSalvation Armyとか)のスタッフが街角で寄付を呼びかけていたり、新聞にもこうした団体が寄付を募る広告を載せたりする。そして、人々はこの時期をGiving Seasonと呼んで、お金を寄付する。
この背景にあるのは、もちろんキリスト教の影響。キリストが全人類のために犠牲を払ったとされる時期、自分たちも他のLess Fortunateな人たちに何か援助の手をさしのべようとするキリスト教徒の心理は、キリスト教徒でない私にも理解できる。
そして、もうひとつの背景としてあげられるのは、資本主義・消費主義、その裏にある深層心理なのではないか。一方では、家族や近しい人たちへのクリスマス・ショッピングをしながら、デパートにならぶ様々な富の象徴を目の当たりにする私たち。こうした環境にいて、自分たちがどれほど世界のわずかひとにぎりの富を手にしているかを再確認する。そして、一方ではメディアに流れる世界の貧しい子どもたちの映像を見ながら、わずかながらの罪悪感も感じている。そんなときに寄付という方法はその罪悪感を少しでも減らしてくれる最良の方法ともいえる。
北米では近年は経済低迷の影響もあって、個人の寄付は減っていると聞くが、それでも私の感じでは、日本人に比べるとカナダ人はよく寄付をする。お金を寄付するという形だけでなく、Fundraisingや、ボランティア(社会奉仕)という形でも一般市民がよく社会に貢献している。そんなところが私、かなり気にいっている。
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