Friday, March 18, 2011

日本政府と日本赤十字は海外からの寄付金を必要としていない?

現時点(March 18, 2011)で、各チャリティー団体に集まった日本への寄付金・援助金(Japan Relief)は以下の通り。
Canadian Red Cross $7.7 million
Oxfam, Care Canada, Save the Children $ 330.000
World Vision Canada $ 800.000(目標は3 million)

以上のように、カナダでは今回の日本の地震・津波の被災者に対して多くの寄付金・義援金が集まっている。しかし、今日のThe Globe and Mailには「日本政府や日本赤十字は海外からの寄付金を必要とはしていない」との記事が掲載されていた。(Are charities taking advantage of the urge to help Japan?  http://www.theglobeandmail.com/news/world/asia-pacific/are-charities-taking-advantage-of-the-urge-to-help-japan/article1946825/)

記事の内容を要約してみる。
- 「Red Crossは日本の災害のために集めた寄付金を他のプログラムにまわしている可能性」を示唆
- 「日本が海外からの寄付金を必要としているようには思われない」(Elie Hassenfelt、Co-founder of GiveWell-NYベースのNPOでチャリティー評価をしている団体)。その根拠として、①日本政府の災害救助プログラムが高度に発達している点、②現時点で、日本政府は113ヶ国が援助を申し出たにもかかわらず、わずかに14件のみを受け入れている点、③日本赤十字も未だに国際社会に援助を呼びかけてはいない。日本赤十字は「この時点で外部からの援助の必要はないと判断している、点を挙げている
- Red Crossや他のチャリティー組織は、Disclaimerにもかかわらず、今回日本のために集まった寄付金は日本の災害へ充てると主張している

というように、最終的にはRed Crossほか、他のチャリティー組織も、今回日本のために集まった寄付金は日本へまわすと言っているが、気になる点を1点。

日本政府をはじめ日本赤十字までが海外からの援助(義捐金)を断っている、というふうに記事を読むと取れるが、「日本が海外からの寄付金を必要としているようには思われない」とメディアを通してカナダの人たちに思われては大変だと思う。

寄付金・義捐金は、今後、何年、何十年にもわたって必要になるだろう。被災者の方たち、親を失って孤児になった子どもたち、福島原発付近の避難民の人たちにとって長期にわたって金銭的補償が必要になるのは明らかである。

「日本赤十字はこの時点で外部からの援助の必要はないと判断している」のソースは不明だが、日本政府の代表(大使館、領事館)、あるいは日系コミュニティの代表あたりが「寄付金は被害者にとって必要」という主張をカナダのメディアに向けてしてほしいと願っている。Globe紙のコメント面に、在カナダ日本大使館の石川大使から、カナダの市民への謝礼メッセージとともにその点を主張して載せると効果的ではなかろうか。

同時に、日本赤十字も同じように海外への寄付金の呼びかけ、謝礼メッセージなどのメディア作戦を行う必要があると思われる。

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