Monday, March 28, 2011

頭を下げる東電幹部

おととい(3月26日)のToronto Star紙の「読者の声」欄に、「日本のような断層が数多くある国で原子力発電に力を入れるのはおろかなことだ」というのを目にした。「おろかな」にはStupidという強い言葉が使われていた。

今日のStar紙には、東電幹部が頭を下げて謝罪している写真が掲載されていた。東電は、これから、多額の損害賠償、廃炉の費用、刑罰などで経営上まわっていかないだろう。しかし、10年しか使えない原子炉を40年にもわたって使ってきた東電には、一体、経営上のリスク・マネージメントなどまったく存在しなかったのだろうか、と不思議に思う。企業経営者であれば、事故が起きたときはどうなるのかをシュミレーションし、そのうえで経営上の計画に生かしていく必要があると思うのだが、そういうことをまったく考えてこなかったのだろうか。経営者として、そんなことがありえるのだろうか。

また、これも25日付けToronto Star紙で読んだことだが、今回の原発事故によって次のようなことが懸念されるとあった。

・今後、日本全土で世代を追ってガンの発生率が上昇する可能性
・奇形児が生まれる確率が高まる可能性
・何十年、何百年にわたって土壌汚染や水質汚染が続き、それを食べ続けた消費者には健康への被害がおよぶ可能性

1986年のチェルノブイリ事故の結果、周辺地域は360年間は人間が住めない状態になっている。「風向きによっては日本全土がInhabitable(住むことが不可能)になる可能性もある」ともどこかで読んだ。

この責任を誰が取るつもりなのだろうか。幹部が頭を下げたくらいでは到底済まされない。

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