Tuesday, September 6, 2011

マルチカルチャー社会のウィット

昨日、スーパーに買い物に行って、レジに並んでいると、
Ice cream (will) melt!
と繰り返しながら、私と夫の前に割り込んで来ようとする(明らかに移民らしい)おばあちゃんがいた。

おばあちゃんはアイスクリームを持って、「アイスクリームが溶けるから、先に払わせて!」と言っているらしい(彼女はわかりにくい英語を話していた)。私たちの後ろの女性がとっさに、
You are here, after me!
と言って、自分の後ろに並ぶように手で示している。
夫は、
You are OK. Your ice cream is OK.
と言っている。まわりの人(みんな移民だろうと思う)はくすっと笑っていたが、その女性がもういちど、ぴしゃりとこう言った。
We came before you. Nice try, though…
やんわりと、ウィットを使いながら言うべきことを言う。それをみて、見事だわ! あっぱれだわ! と思った。

大声で怒鳴るでもなし、お説教するでもなし、おばあちゃんだからといって入れてあげるでもなし。

これこそがマルチカルチャー都市トロントに暮らす人のウィットなのだ。そして、こうしたウィットが自然に出てくるためには、マルチカルチャー社会でもまれ、いろんな文化の交錯する日常にどっぷりと身を漬ける必要があるのだとつくづく思った。

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